嗚呼 無情

 

5月

 

 

新年度が始まったというのに

 

何かざわついた月だった。

 

 

不登校になった子や

 

学校が面白くないという子や

 

元々不登校の子が学校から

 

フリースクールに変わる子

 

と、なんか学校不満な子達が

 

増えた。

 

 

 

先日、特別支援学校に通う子を

 

迎えに行った時の出来事。

 

 

ある子が先生に連れられて

 

待ち合わせ場所にやってきた。

 

「いつもと変わらず元気です」

 

といつも通りの気のない申し送り。

 

そんな申し送りはどうでもいいが、

 

問題は、

 

その子の表情。

 

明らかに変わった事あっただろうと

 

言わんばかりに

 

怒りに満ちた表情で出てきた。

 

気のない先生は

 

いつの間にかいなくなり、

 

事情をその子に聴くと、

 

「学校で作った工作を忘れてきた」

 

なんだ そんな事かと、

 

取りに行くよう指示したが、

 

数分後、別の先生に連れられて

 

戻ってきた。

 

別の先生曰く、

 

「学校で作ったものは持って帰れないんですよ」

 

という回答。

 

淡々と話し、その先生も去っていった。

 

 

おい、ちょっと待てよ。

 

この子は

 

工作で作ったものは、

 

いつも大事そうに

 

持って帰っていたじゃないの。

 

何でそうなるの?

 

と心の中で思った私。

 

この子は自閉症が強い子。

 

最近やっと、事情を説明する事で

 

納得できるようになった子なのに、

 

持って帰れない理由を

 

この子にちゃんと説明したのか?

 

 

私とこの子は二人で

 

なんか納得できない怒りを胸に

 

eggに戻った。

 

しかし、翌日の迎えでは、

 

その工作を手にしていたという

 

なんとも理不尽な話。

 

 

 

この世は正に

 

理不尽で満ち溢れいる。

 

Wi-Fiくらい飛び交っている。

 

 

そんな時代に

 

子供達は

 

何を思うのだろう。

 

 

 

大人の都合に振り回される

 

子供達。

 

理由をきちんと説明できない大人。

 

叱れない大人。

 

携帯片手に我が子のブランコを押している大人。

 

マニュアルがないと何もできない大人。

 

 

ざわつく原因はきっと大人。

 

 

心に不安を抱え生きている子供が

 

年々増えていると聞く。

 

大人がこの子達を守らなくて

 

どうするのだろう。

 

そんなに

 

大人は子供に向き合う事が

 

出来ないくらい忙しいのかな。

 

子供達の

 

SOSに気付かないくらい

 

自己満足な

 

SNSで忙しいのかな。

 

 

大人よ

 

そこに愛はあるんかい。