環境
eggに小学校1年生から来てくださっている、
現在小学校5年生になった男の子の
成長した話。
言葉を上手く話すことが出来ず、
コミュニケーションを取る事も
難しい子。
eggに来た時は、背がとても小さくて
スタッフと手をつないでいないと、
どこに行くかわからない子でした。
当時は控えめで、
言葉を上手く話せない分、
表情で自分の気持ちを伝える事が
彼の精一杯の処世術でした。
little eggという活動を始めた当初も、
視点が活動の方に向いておらず、
指をくわえて座っているだけ
という印象でした。
そんな子が今年になって
徐々に変わり始めました。
握れなかったハサミの使い方や、
セロハンテープを切ったり、
指先を意識した活動の中、
周りの子達の真似事から始まりました。
とにかく、出来る人の傍につき、
チャレンジ精神旺盛な姿。
今では誰よりも活動に参加し、
少しずつ出来るが増えてきました。
出来た時の笑顔は、
たまらなくキュートなのです(笑)。
言葉も単語ですが、
聞き取れる言葉で話しかけてきたり、
いつもそばにいるお友達の名前を
呼んだり(感動)
伝えるという事も増えてきました。
eggには言葉を上手く話せない子が
今までにもいました。
その中である子が
私の名前を呼んでくれた時は、
涙が出るくらい嬉しかった記憶があります。
この男の子からも早く私の名前も呼んで欲しいです。
今はとりあえずジジイと言ってきますが(笑)
この子達は特別支援学校に通う子達。
特別支援学校に通う子達は、
軽度な子から重度の子まで
色々な事情のある子達が通う環境で
日々過ごします。
eggには
それ以外の学校から通う子達も多いのですが、
eggを利用する特別支援学校の子達にとっては、
下校すると、
自分たちの学校にはいないタイプの子達もいる
空間にやってきます。
最初は戸惑いもあるでしょうが、
慣れてくると
何が良い事で
何が悪い事なのかを学ぶ事が出来る
環境に変わってきます。
自分たちが出来ない事に
手を差し伸べてくれる友達もいて
やさしさを学びます。
この成長してきている男の子を見ていて
最近思う事なのですが、
今までただ指をくわえていたのではなく、
周りの色々な子達を
ずっと観察していたのではないかと
思うのです。
コミュニケーションが取りづらい分
色眼鏡で見ていた私ですが、
社会性を育む事は
この子達にも大事な事だと
改めて感じました。
そして
little eggを中心に
行なっている
中島が
この子の成長を
一番感じていることでしょう。
まさに継続は力なりです。
私と管理者の中島は
ある時期から
little eggの活動は出来て週1回~2回程度
それ以外は
この特別支援学校に通う子よりも
他に事情がある子達を
中心にずっと関わってきました。
しかし、
やっとこの子達にも沢山
関われる環境が
今のeggにはあります。
定期的に行なうモニタリングでも、
親御さんと話す機会があります。
現状に満足されている方から、
一部不満を言われる方とそれぞれです。
ご利用されている児童さんの数だけ
色々な事情があります。
正直
私と中島だけでは
全員満足させる事はできませんでした。
放デイは
ただお子様を預かるだけではない場所。
何をして
どう関わり、
お子様たちの
成長を支援していくか
それを理解し、実行してもらえる仲間を見つけるには
とても時間がかかります。
そして
今
やっと
それが出来る環境にeggも
なりつつあります。
そんな波乱万丈なeggを
現在も応援してくださる保護者のみなさま。
温かい言葉が
私達のモチベーションになります。
本当にありがとうございます。
「環境」
子どもたちにとっては
とても大事なものだと
私は考えています。
子どもたちにとって本当にいい環境とは?
子供達との関わり方への
考え方や思想は人それぞれ違いますが、
子どもの成長に相応しい
環境作りを
そして
それに共感してくれる仲間を
探し
実現していきます。
毎年テーマをつけて活動しているegg
10年目のeggのテーマは
[ONE-PIECE]
海賊王は目指しません(笑)